初めに #
PHPで開発を行う際に、「どのモジュールがインストールされているか?」を確認したい場面はよくあります。
この記事では、PHPのインストールモジュール一覧を確認する2つの基本的な方法をご紹介します。
PHPモジュールとは #
PHPのモジュール(拡張モジュール)は、PHPの機能を拡張するための機能を指します。
これらのモジュールを利用することで、PHPが標準で提供する機能に加え、データベース接続
や画像処理
、暗号化
などのさまざまな拡張機能を利用できるようになります。
Red Hatベースのシステムではyum
やdnf
マネージャーを利用することで簡単にインストールすることができます。
以下はよく使われるメジャーなPHP拡張モジュール表となっております。
モジュール名 | 説明 |
---|---|
curl |
HTTPリクエストを送る |
mbstring |
マルチバイト文字列を扱う |
mysqli |
MySQLと接続する |
pdo_mysql |
PDOでMySQLに接続 |
openssl |
暗号化・SSL通信を扱う |
json |
JSONの読み書きを行う |
xml |
XMLを扱う |
gd |
画像を生成・加工する |
zip |
ZIPファイルを扱う |
bcmath |
精度の高い数値計算を行う |
intl |
国際化(i18n)対応 |
exif |
画像のメタ情報を取得 |
fileinfo |
ファイルのMIMEタイプを判定 |
コマンドラインから確認する方法(php -m) #
まずは、最も手軽な方法である コマンドラインから確認する方法を紹介します。
これは、システムにインストールされているPHPに対して、現在有効になっている拡張モジュールを一覧表示する方法となります。
以下のコマンドを実行することで、インストールされているPHPモジュールの一覧が表示されます。
php -m
このコマンドを実行すると、PHPに読み込まれているモジュールが1行ずつ一覧表示されます。
以下はコマンドを実行した場合の表示例は以下となります。
bcmath
bz2
calendar
Core
ctype
curl
date
dom
exif
fileinfo
filter
ftp
gd
gettext
gmp
...
Zend OPcache
zip
zlib
この結果ではインストールされたモジュール名が1行ずつ表示されます。
表示されるリストは、実際に現在のシステムで有効になっているPHPの拡張モジュール群となります。
この方法は、Webサーバーを介さずに確認できるため、素早く状況を把握できるという点で非常に便利となっております。
独自にビルドしたPHPを利用している場合、標準のPHPコマンドではなく、カスタムの実行ファイルを使用する必要があります。
例えば、独自ビルドしたPHPの実行ファイルが/usr/local/php/bin/php
にある場合は、以下のコマンドでモジュールの確認ができます。
/usr/local/php/bin/php -m
ブラウザ経由で確認する方法(phpinfo) #
続いて、ご紹介するのはWebブラウザ経由で確認する方法となります。
こちらは、phpinfo()
関数を使ってPHPの詳細情報をページ上に一覧表示する方法で、視覚的にも分かりやすく、特に初心者の方におすすめな方法となります。
初めに任意のドキュメントルート(/var/www/html など)に以下の内容のPHPファイルを作成します。
ファイル作成 #
vi testinfo.php
PHPコード #
<?php
phpinfo();
?>
次に、作成したtestinfo.php
にブラウザからアクセスします。
ページが正しく表示されると、現在のPHP環境に関する詳細な情報(バージョン、ビルド構成、設定値、読み込まれているモジュールなど)が一覧で表示されます。
拡張モジュールの情報は、画面の中ほど以降にある以下のセクションで確認できます。
セクション名 | 説明 |
---|---|
Additional Modules |
有効化されている追加モジュールの一覧が表示されます。 |
Module Authors |
各モジュールの開発元や詳細情報が表示されます。 |
特定のモジュールを確認したい場合は、ブラウザの検索機能(Ctrl+F
/ Cmd+F
)を利用すると非常に便利に検索できます。